初心者にもわかりやすいDOAにおけるフレームの説明
簡単に説明するのが難しいんだけど、題名の通りフレームの話が苦手な人にもわかるように一生懸命説明したいと思います。
前回にも触れたが、フレームに対する知識は格ゲーの上達に付き物であり、切っても切り離せないものと言って過言ではない。
DOAでは同時に打撃を出した際、発生フレームが速い方が一方的に勝つ。発生フレームの速さは、言い換えればその技の強さに繋がる。
1フレームとは何秒か。これはDOA含む大半の格ゲーで1/60秒。つまり60Fで1秒。
1秒が1/60分なので、3600Fで1分。と言った具合である。
次にDOAにおける技のフレームの見方を説明する。ティナでトレモを始め、スキルインフォメーションを表示させ、8Pを振ってみよう。
スキルインフォの左上に
18(2)25
と表示される(以下紹介する技は5での数値なので、6は多少変化あるかも)。この数値の単位がフレーム。左から順に
18は「発生」Fであり、相手と同時に打撃を出した場合、19F発生以上の打撃に一方的に勝つ。
(2)は「判定」Fであり、実際に相手に当たる時間。つまり8Pを入力して18F目までの時間は相手にまだ打撃が当たらず、19F目もしくは20F目に相手に8Pが届いていた場合に、8Pが相手に当たる。
25は「硬直」や「後硬直(あとこうちょく)」などと言われる時間。この時間は相手に攻撃が当たらないし、動く事もできない。言わば隙。これが短いと次の行動に早く移れる。
これが一連の数値の意味である。8P全体のFは発生+判定+硬直。つまり18+2+25=45Fであり、8Pを入力すると45Fの間は他の行動ができないという事だ。
次に、ホールドを出してみよう。
0(18)12
となるはず。この場合、ホールドは入力した瞬間から18F目まではホールド可能であり、残り12Fは硬直、つまりホールド不能時間であり単純に隙である。発生0Fなので、出した瞬間から判定時間に移行する。ホールドは能動的にダメージを与える事はできないが、最も早く判定が出る事がわかる。
ちなみに相手のホールドの全体F(18+12=30F)の、どこで投げてもハイカウンター投げになる。OHもまた同じ考えなので、しゃがんで避けてから投げてもハイカウンター投げになるのだ。逆に言えばハイカウンター投げになってなければ、全体フレームに間に合っていない。
次は6T。これは相手に当てず、空振りしてみよう。
6(2)23
これは打撃と同じで、入力してから最初の6Fは投げが成立せず、7F目か8F目に投げが成立する条件を満たしていると、投げに移行する。今回は空振りしてるので、23Fの硬直時間はそのまま全部が隙だ。投げが成立すると、硬直はそれぞれの投げで変わる。
以上、これがDOAの3すくみと呼ばれる各種技のフレームの見方だ。そして、もう1つ欠かせないのが「硬直差」だ。スキルインフォの右上にあるだろう。
トレモで相手がガードするように設定変更し、ティナのP+Kを相手にガードさせてみる。
硬直差 -11F
と言った数値になると思う。
硬直差とは、ガードした相手と打撃をガードさせた自分が、
・どちらが先に動けるか
・先に動ける方はどれだけ早く動けるか
を表している。この場合、マイナスが付いているのは打撃をガードした側が先に動ける事を意味し、11Fだけ早くガードした側が動けるという事だ。
言いかえると、ガードした側はガードが解けて最速で打撃を出すと、全ての打撃の発生が11F早くなる、と捉えていい。P+Kをガードされた側は11F遅れて打撃を出す分だけ、P+Kの硬直が解けてから打撃を出しても打ち負けてしまうのだ。
これが格ゲーでよく聞くフレーム有利やフレーム不利、有利とか不利のように表現されるものの正体なのだ。「ガードしたら中段を振って、カウンターヒットでのクリティカルを狙おう」と以前の記事で触れたのは、この事である。
DOAでは9割以上の打撃が、ガードした方が「有利」であり先に動ける。つまりガードした側が「最速で」「速い打撃を」振ったら、そうそう打ち負ける事はない。逆に不利側が考えなしに打撃を振ってしまうと、カウンターヒットを食らい、クリティカルをもらい、浮かせ3択からコンボを食らう可能性が高まるという事だ。
打撃の速いカスミやクリスティの火力が低めなのは、少々の「フレーム不利」を覆す打撃の速さがあるからで、その分クリティカルを奪いやすい。クリティカルを奪いやすい分浮かせやすくコンボに行ける回数が多いので、火力が低めに設定されているのだ。
逆に手の遅いキャラは、ガードさせて有利になる技を最低1つは持ってる事が多い。ライドウの214Kなどは、発生が非常に遅いものの、ガードさせられれば有利になる。リーチも長いので、相手にホールドされないうちは一気に距離を詰めつつ有利を取れる。
またバースのダウン投げはダメージこそ0だが、バースが有利になる。相手をダウンさせてダウン投げを決め、有利を作ってまた何らかの方法でダウンを奪い…というループは、バースにとって理想的な勝ちパターンの1つと言える。
前回投げ確の話をしたが、今回の説明でより投げ確が入る条件がわかりやすくなったと思う。ティナのP+Kはガードされて-11F不利、つまり発生10F以下の投げが確定するという事になる。
以上がDOAのフレームの基本的な見方と考え方になる。単発技や、打撃連携の最終段は、それ以上打撃が続かないのでガードできれば有利が取れる。打撃連携を途中で止めるのは、相手に出し切りを読みにくくする為の手段。上手い人は例外なく打撃連携の使い方が上手く、いつ出し切ってくるか読みにくい。
さて次回は、「フレーム不利になってしまった時の考え方や選択肢」について書こうと思う。どんな上級者でも、対戦中必ずフレーム不利なタイミングはやってくる。だがその不利を凌いだりごまかしたり、不利時における選択肢が豊富だからこそ、彼ら上級者は簡単に負けない。
逆に言うと、上級者にフレーム不利が来るのなら、初心者にも当然不利なタイミングはやってくる。不利時の選択肢は概ね地味だが、これを覚える事は大きな実力アップに繋がるはずだ。
それでは、今回はここまで。読んでくれた方のためになれば、嬉しいです。