ごうティナのブログ

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ラミレス監督と、監督に対する考え方について

こんにちは。巨人の優勝、おめでとうございます。最後まで横浜は首位に立てず、数字の上では惜しいところまで行きましたが、色々と足りないものが改めて露わになったシーズンだったように思います。

今回書きたいことはラミレス監督についてです。

ネットを見てると批判も結構見かけます。それは仕方ない部分も多々あります。先発を降ろすのが早い、勝ちパターンも接戦も山崎以外は同じ投手ばかり投げさせるので一部の投手の登板が多すぎる、申告敬遠が裏目に出るパターンが目に付く… 言い出したら自分もキリがないです。

しかし、それでもラミレス監督は自分が20年見てきた中で2番目に来る監督なのは間違いないです。批判してる方にはよく「結果が全て」と仰る方も多いので、98年以降の横浜の監督別にシーズン成績を見てみましょう。

98 1位 権藤 ※日本一

99 3位    権藤

00 3位    権藤

01 3位 森 ※以降17年までシーズン貯金なし

02 6位    森

03 6位 山下

04 6位    山下

05 3位 牛島 ※以降16年までAクラスなし

06 6位    牛島

07 4位 大矢 ※以降、セリーグにもCSが導入。

08 6位    大矢

09 6位    大矢

10 6位 尾花

11 6位 尾花

12 6位 中畑 ※DeNAベイスターズに。5年連続最下位。

13 5位    中畑

14 5位    中畑

15 6位    中畑

16 3位 ラミレス ※05年以来のAクラス、12球団で最も遅い初CS出場。

17 3位    ラミレス ※日本シリーズ出場、01年以来のシーズン貯金。

18 4位    ラミレス

19 2or3位 ラミレス ※9/23現在2位

途中代行は省いてますが、日本一になった98年以来、横浜はこのような成績です。Bクラス未経験は就任1年目で優勝した権藤さんのみ。他の監督はラミレスを除き全てBクラスどころか最下位を経験しています。そして貯金を作った最後のシーズンが、01年の森監督が長らく最後でした。そして17年に久々に貯金を作ったのもラミレス監督。この「結果」だけを見ても、如何にラミレス監督が「横浜ベイスターズ比」で優れているかよくわかると思います。

また、「選手が暗黒時代より揃っている」との理由で今の順位を当然としている方もいますが、9/23現在のチーム得点はセ4位、失点はセ5位、得失点差が-12で貯金3の状況を考えると、「言うほど選手も揃っていない」と言えます。特に失点の多さについては先発ローテーションを見れば明らかでしょう。得失点差がマイナスでも貯金を作っているという事実。そこまで批判をされる謂れはないと自分は思います。

 

ラミレス監督を批判するとしたら上述した部分もなんですけど、最たるものとしては一部の投手の酷使を抑えてほしい。16年のタナケン、17年の須田、18年の砂田と、毎年誰か一人は投げすぎで次のシーズン以降ろくに投げられず、須田に至っては昨年限りで引退しました。更に中畑時代以来投げ続けてきた三上や、過去2年投げてきたパットンも今年は殆ど投げられず。今年投げまくっている三嶋とエスコバーは来年どちらか、もしくは二人ともダメになってもおかしくない。今年失点の多さに苦しんでいるのは、これまでの使い方の荒さのせいと見るならば妥当だと思います。しかしそうした意見は中々見かけない。

とはいえ、投手の酷使は尾花や大矢もしてきましたし、彼らはそれでも結果を出せなかった。結果が出てるだけまだマシとも言えます。

 

こうした点を踏まえると、批判は結構ですが「それでは次期監督は一体あなたは誰を推すの?」と自分は問いたい。大物OBの佐々木などを推す声もありますが、ハッキリ言って自分は勘弁です。

それは何故か。

選手の実績と監督の実力は比例しないからです。そして選手時代どんなに人気と実力があっても、監督になってメチャクチャな人は沢山いました。近年では金本や高橋由伸がチームを寂しく去り、古くは王監督ダイエー時代にチームバスに卵を投げつけられ、近鉄仰木監督から300勝投手に監督が変わった途端、チームはメチャクチャになり野茂がメジャーへ去る大きなきっかけになった。

つまり監督を代えて話題になる、注目が集まるのは一過性のもので、酷い場合チームが後退する、ダメになる。良い選手が死ぬ。話題性だけで監督を選べばそんな事態になりかねないということです。勿論成功例もありますが、博打のようなもの。管理者としての資質と選手の能力はハッキリ無関係です。「捕手出身だから」「現役時代チームリーダーだったから」、そんな前評判が全く当てにならないことは歴史を見れば誰でもわかることです。

佐々木に監督としての資質があるかはわかりません。が、もし代えるにしてももっと試すべき人材がいるのではないかと思っています。そもそもそれを見極めるためにコーチをやらせているのではないかと思うんですが。なので佐々木にしろ現1軍コーチの三浦にしろ、監督をもしやりたいなら2軍コーチから下積みするべきと自分は思っています。彼らは選手としては一流、大物でしたが、管理者としての素質、能力なんて誰にも分らないのですから。

 

ここまで書きましたが、しかるべき人材を監督に据えるならラミレス交代も全然アリだとは思っています。しかるべき人材とは内部昇格。ここまでチームをコーチングしてきて、管理者の適正アリとチームが判断したならば誰でもいいです。選手時代無名でも一向に構わない。最初は話題性に乏しくても、チームが勝ってファンが球場に集まれば自然と注目も集まります。その点で楽天平石監督はひっそりと応援していました。こういった選手時代地味だった人が監督として結果を出せば、少しずつ球界の風潮も改まるきっかけになると思っているからです。今季限りとの一部報道もあり、それが事実なら残念ですが…

 

今年、横浜が優勝を逃したのは事実。ですが、横浜が最後に2位になったのは97年、2位以上は98年という「歴史的事実」を知り、現実を見た意見をファンも議論すべきだと自分は思います。少なくとも選手時代大物だったからとか、経験豊富とかそんな理由で選ぶのだけは勘弁願いたいですね。経験だけで優勝できるなら現役生活の長い谷繁監督が優勝する世界のはず。そうならないのは管理者としての能力は勿論、編成や球団そのものの能力も大いに関わるからです。

 

次回は横浜の選手編成について書きたいと思います。